肛門腺しぼりのコツ

こんにちは!みなとおおほり動物病院です。

今回は、飼い主さんからよくご質問頂く
肛門線しぼりについてご説明できればと思います。

・肛門線って何?

肛門線は肛門の左右にあるニオイの分泌液が溜まっている袋で(肛門嚢とも言います)、肛門を時計に見立てると4時と8時のあたりにあります。

通常なら、排便の時に便と一緒に排出されるのですが
小型犬や猫はうまく排出されずに溜まってしまうことがあります。

肛門線が溜まると、
お尻を床につけてズルズルと歩く仕草を見せたり、
お尻を気にして舐めていたり、
お尻を触らせてくれなくなったり…

溜まってしまう子は定期的に出さないと、液がパンパンに溜まって
炎症を起こしたり最終的には破裂してしまうこともあります。
(肛門嚢炎、肛門嚢破裂)

あれ、おかしいな。と思う症状があったら病院を受診されてください。

また、そうならない為に病院やトリミング施設、ご自宅などで定期的に絞って
予防をしましょう!

・どうやって絞るの?

①肛門線はとてもニオイの強い液体なので、事前の準備を整えます。

《絞る前に準備していただくと良いもの》
・ティッシュ
・肛門線が飛んでも大丈夫な環境か確認

(シャンプー時に絞ってあげるのが洗い流せて一番楽です)
・ドライシャンプーやニオイが消せるスプレーなど
・あれば使い捨ての手袋
(手に液が付くとニオイがなかなかとれません)

②動物の尻尾を根本から持って上に持ち上げます
すると、肛門線がはっきり分かりやすくなります。

③肛門線を触って確認
肛門線の位置、溜まり具合を確認します。
尻尾は上げたままです。

④下から上に押し出すようにして絞る
お部屋でする場合はティッシュを準備して、肛門腺を指でギューっと
押し出すように絞ります。(下から上に出すイメージ)
すると液が出てきます。

※押しても出ない時は位置が違うか、溜まってないこともあります。
うまく出ない時はご相談くださいね

⑤お尻を洗い流すかニオイを消せるスプレー、ドライシャンプーを使う

・どれくらいのペースで絞ったら良い?

その子によって溜まるスピードは違いますが、大体1ヶ月に1回のペースで
絞ってあげると良いです。

頻繁に何回も絞りすぎると炎症を起こしてしまう可能性もありますので、
溜まってきたら絞るようにします。


・気をつけることは?

肛門線の液はその子その子で形状が違っていて、
色…薄黄色、茶色、灰色
形…液状、ドロッとしている、粘土状、つぶつぶなど 様々です。

ただ、液が赤っぽい緑っぽい場合は炎症を起こしている可能性があるので
すぐ病院を受診されてくださいね!

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コツを掴むまでなかなか難しいと思います。
肛門線絞りのみでのご来院も大丈夫なので、
うまく絞れない、コツを知りたい!という方はお気軽にお越しください🐶

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